JTBグループの特例会社
多様性向上の動きや法定雇用率の引き上げに伴ってますます注目の集まる障害者雇用。しかし、その裏では「トラブルが多発して困っている…」と悩みを抱えている担当者様も多いのではないでしょうか。障害の内容を踏まえて内定を出したものの、実際には仕事が出来ず、不採用になるケースも多数あります。そうならないためにも、最初から障害の内容はもちろん、採用する人材のスキルも把握しておく必要があります。当社ではそのようなトラブルを避けるため、障害者の方への複数名による十分な事前ヒアリングを実施しています。また、入社前の企業実習も推奨しています。
エントリーシート、履歴書ともに「多動性」については書かれていなかったがオンライン面接の際に、常に身体が動いている状態であった。本人や周りも認識していない「多動性」の部分が、緊張する場面で出てきてしまう。※発達障害のADHD(注意欠陥・多動性)については様々な特性があり、本人も周りもすべての特性を把握していない、あるいは書くまでもないだろうと思いエントリーシートや履歴書に書いていない場合がある。特に面接という緊張する場面では、「多動性」が出てくることがある。
面接では、フルタイム勤務可能と話していたが、内定後、フルタイム勤務は自信がないと言われてしまった。。
1次面接では、「仕事の指示は口頭やメモOK」と話していた。2次面接では、「仕事の指示はすべて録音して欲しい」と言われてしまった。※精神障害の場合には、面接当日の精神状態により、自信が増したり、またはその逆で不安が増してしまうことがある。そのため、1次と2次面接では、話す内容が変わってしまうことがある。面接では「元気な時が10だとしたら、今どれくらいですか?」等、その時の心の状態を確認したり、1次と2次面接で、あえて同じ内容を聞くことも必要となる。
障害の特性上、自分の障害について正しく説明したり、職場で配慮して欲しいことをうまく伝えられない。※面接の前に、支援員を同席してもらう等、面接で本人が不利にならないように配慮する事も必要。また面接中には、自分の言葉で話しても大丈夫と安心させる等の工夫が必要。
聴覚障害に対する職場の理解が足りず、周りとコミュニケーションがとれずに孤立してしまった。※Eさんの状況をヒアリングし、職場内へ「聴覚障害の基礎知識講座」を開催。聴覚障害者の聴こえ方や、ストレスを理解してもらい、コミュニケーション方法について分かりやすく説明。その際に合わせて行った「手話ミニ講座」では本人にも登壇してもらった。これがきっかけとなり、職場での意識が変化。目を見て話してくれるようになったり、手話で挨拶を交わしたりとコミュニケーションが活発となる。また、本人の業務理解も深まり、今後の目標が明確化した。
繁忙期に業務が多くなり、周りは本人へ大丈夫か確認をしていたが、頼まれると断れない性格も重なり、無理をし過ぎてしまい休職せざるを得なくなってしまった。※双極性障害(そうと鬱の時期が交互にくる)の場合には、そうの時期には過度に行動的になり眠らなくても良いほど活発になることがある。そのため本来であれば周りがストップをかける必要がある。本人の言葉を鵜吞みにせず、無理をさせない配慮が必要。その後Fさんは、休職期間を経て無理のないよう短時間勤務からスタートすることとなる
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企業の採用担当者しか会ったことがない状態で入社をすると、本人のみならず周りの社員も対応に戸惑います。短い期間でも社員と一緒に働く時間を過ごすことにより、受け入れる社員の意識(障害理解、業務指導方、会議のコミュニケーションの取り方等)を高める良い機会となります。
面談の時に聞いていたスキルがなかったので、任せる仕事がない。という事がよくあります。このような状態に陥ると、年間の目標設定も中途半端になってしまい、スキルアップどころか会社としての戦力にならないと判断するようになってしまい、退職に繋がる恐れがあります。仕事内容と業務スキル(例えばパソコンのスキル等)を相互で正確に共有しておくことは長く働いてもらう上でも極めて重要な要素となります。